証券ディーラーと5月証券ディーラーの5月病。 投資部門別売買動向で5月第3週(16-20日)の最大の売り手は、証券自己(2085億円 の売越し)。朝方の外国証券経由の売買注文動向が週合計で4000万株を超す売越しと なり、外国人売りにおびえた第3週だが、蓋を開ければ外国人は1782億円の買越し。 外国人は株価の低い鉄鋼株などから、株価の高いハイテク株に静かに乗り換えていた 可能性が高い、というのが相場から分析できること。昨年5月も証券自己は月間 4000億円を超える大幅な売越しとなり、外国人(884億円)を上回る売り手だった。 どうやら2年続いた5月安値の真犯人は、証券自己の「5月病」とも言える季節要因 による手仕舞い売りと言えそう。 証券ディーラーは、なぜ5月に売るのか。 新年度入り早々の4月は、気分も新たに積極的に動くが、うまく回転が効かずに5月に 入ってポートフォリオ、投資手法、資金配分などの包括的な戦略を整理するから。 確かに昨年は日経平均が4月に高値を付け、その後急落。今年の4月も高かったのは 前半だけで、その後下げ足を速めた。こうしてみると、需給関係には改善の兆しが うかがえるが、問題は信用取引で評価損を膨らませている個人の投資心理改善が 遅れている点。新興企業向け市場の中小型株には、まだ一波乱ある可能性もあり、 当面は石(大型株)が浮き、葉(小型株)が沈む展開を想定しておいた方がよさそう。 ジャンル別一覧
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